採用動画のトレンドでもある「社員密着動画(ムービー)」とは?

社員密着動画とは、実際に働く社員の一日にカメラが密着し、業務内容や職場の雰囲気をリアルに伝える採用向け動画コンテンツです。朝の出社から退社までの様子を追いかけることで、仕事の流れや社内の空気感、社員同士のコミュニケーションまで臨場感たっぷりに映し出します。従来の会社紹介動画やインタビュー動画とは異なり、社員の「ありのままの姿」を見せることで、視聴者である求職者に等身大の社員像を感じてもらえるのが特徴です。

近年、採用市場では動画の活用が主流になりつつあります。特に若手の求職者はYouTubeなど動画コンテンツに親しんでおり、企業選びの際にも採用動画を参考にする傾向が強まっています。実際、就活生の約9割が企業選びに採用動画を活用し、視聴後に約8割が「志望度が上がった」と回答した調査結果もあります (採用動画の必要性と効果とは?)。中でも社員密着動画は「入社前と入社後のギャップを減らすコンテンツ」として注目されており、Z世代の就活生の51.8%が社員の1日密着動画を有効だと考えているとのデータも報告されています。こうした背景から、社員密着動画は採用動画の最新トレンドとして人気を集めているのです。

社員密着動画(ムービー)の特徴

社員密着動画(ムービー)の特徴

社員密着動画には、一般的な採用動画とは異なる独自の魅力や表現手法があります。主な特徴をいくつか見てみましょう。

  1. 社員の業務風景をそのまま映し出す臨場感: 一日中カメラが社員に寄り添って撮影するため、朝のミーティングや外出先での商談、オフィスでの作業風景など、仕事のリアルな場面を余すところなく記録できます。視聴者はまるで自分がその場にいるかのような臨場感を味わえます。
  2. 自然な表情や会話が捉えられる: 密着スタイルでは、社員へのインタビューだけでなく業務中の何気ない会話や表情も映像に収められます。カメラを意識しすぎない自然体の姿を映せるので、台本通りではない等身大の人柄が伝わりやすくなります。
  3. 社内の雰囲気や人間関係が伝わる: 映像には社員同士のやり取りや職場の様子も映し出されるため、職場の空気感やチームの関係性、社員同士の協力体制など文章では伝えにくい社風まで感じ取ってもらえます。「どんな先輩・同僚が働いているのか」「部署間のコミュニケーションは活発か」といったポイントも映像から読み取れるでしょう。
  4. 一日の仕事の流れを時系列で追体験できる: 朝から夕方までのスケジュールを順に追う構成が多いため、その会社で働くイメージを視聴者が具体的に描きやすいという利点があります。「午前中はどんな業務をしているのか」「ランチタイムや休憩の様子」「午後から退社までの流れ」など、時間軸に沿って紹介することで求職者自身が働く姿を重ね合わせやすくなります。

社員密着動画のメリット・デメリット

社員密着動画には、採用活動において多くのメリットがありますが、一方で注意すべき点(デメリット)も存在します。それぞれ詳しく見てみましょう。

メリット: 最大の利点は、会社のリアルな魅力を伝えられることです。実際の業務風景や社員同士のやり取りを見せることで、企業文化や職場環境、仕事のやりがいを映像で具体的に表現できます。就活生にとっては働く自分の姿をイメージしやすくなり、入社後のミスマッチ(ギャップ)を減らす効果も期待できます。また、「この先輩のように働きたい」「この職場で成長できそう」など共感を得やすいのも強みです。特に若手社員に密着した動画であれば、視聴者である学生は将来の自分の姿を重ね合わせやすく、「自分もこんなふうに活躍できるかもしれない」と具体的なビジョンを抱いてもらいやすいでしょう。

デメリット: 一方で、制作にあたって以下のような課題や注意点もあります。

  • 撮影が業務に与える影響: 丸一日かけて社員にカメラが付き添うため、どうしても通常業務への影響は避けられません。撮影のために業務の手を止めたり調整が必要になる場面も出てくるでしょう。また、お客様先を訪問するシーンなどでは撮影許可が必要な場合もあります。
  • プライバシーや機密情報の管理: 社員のデスク周りや会話の内容には、個人情報や社内の機密事項が含まれる可能性があります。映像に写り込む資料やPC画面などに細心の注意を払い、必要に応じてモザイク処理をするなど情報管理を徹底する必要があります。
  • 出演する社員への心理的負担: カメラを向けられると誰でも多少緊張するものです。密着される社員にとっては一日中撮影されるプレッシャーがあり、普段通りの振る舞いができなくなる恐れもあります。自然な表情を引き出すには、事前説明や当日のコミュニケーションでリラックスしてもらう工夫が大切です。

こうしたデメリットはありますが、事前に対策を講じることである程度カバーできます。次章以降で紹介する成功事例制作のコツ注意点を押さえて進めれば、メリットを最大限活かした効果的な社員密着動画を制作できるでしょう。

社員密着タイプの採用動画事例

ここからは、実際に公開されている様々な企業の社員密着型採用動画の事例を見てみましょう。業種や職種ごとに個性あふれる動画が制作されています。それぞれの動画の特徴を簡単に紹介します。

DeNA社員密着動画

サンキャク株式会社の制作事例、DeNAの凄腕エンジニアに密着、その独特な働き方をテンポよく演出しています。

海運・陸上事務職:商船三井の社員密着動画

日本を代表する海運会社商船三井(MOL)の若手社員に密着した動画です。女性の陸上事務職社員の1日を追いながら、業務ごとに時間帯を区切って「○時~○時は何をしている」という流れがわかるようになっています。特徴的なのは、カメラマンの声や会話も映像に収めている点です。撮影者と社員が時折対話しながら進むことで臨場感が増し、視聴者もインタビューされているような気分で楽しめます。また、英語での社内コミュニケーション場面も登場し、グローバルな職場で求められるスキル(英語力など)が自然と伝わる内容です。軽快な編集でテンポよく進み、最後まで飽きずに観られる工夫がされています。

大手百貨店・バイヤー:阪急阪神百貨店の社員密着動画

関西圏で圧倒的知名度を誇る阪急百貨店・阪神百貨店を運営する阪急阪神百貨店の採用動画では、ファッション部門の若手バイヤー社員の1日に密着しています。華やかなデパート業界らしく、映像の構成や音楽もおしゃれでスタイリッシュな雰囲気です。インタビューを交えながら、「入社1年目で担当した業務」「年次ごとのキャリアステップ」といったポイントを細かく紹介しているのが特徴です。これにより、バイヤー職としてどんなキャリアパスを描けるのか視聴者に具体的にイメージさせています。また、「仕事で大切にしていること」なども語らせることで、自社が求める人物像をさりげなく伝え、ミスマッチを防ぐ工夫も取り入れられています。

メガネチェーン・クリエーター:JINSの社員密着動画

大手眼鏡チェーンJINS(ジンズ)では、店舗でお客様一人ひとりに合わせたメガネを作る「アイウェアクリエーター」の社員に密着した動画を公開しています。朝の開店準備からスタートし、お客様への接客対応、視力測定、レンズ加工といった業務フローを追うことで、店舗スタッフの一日が具体的にわかる構成です。注目すべきは、JINSがあえて店舗スタッフを「クリエーター」という職種名で紹介している点です。単なる販売員ではなくお客様に最適な眼鏡を創り出すプロフェッショナルであることを強調し、仕事のやりがいやモチベーションについて社員本人に語らせています。映像からは風通しの良い社風や若手が生き生きと働ける環境も感じられ、視聴した就活生に「自分もクリエイターとして成長できそう」という印象を与える内容になっています。

【1日密着】LINEヤフー入社2年目 営業職女性社員の1日に密着

LINEヤフー入社2年目の営業職女性社員の1日に密着。Yahoo!ショッピングのコンサル業務を担当し、ミーティングや社内交流を通じて成長を実感。働きやすい環境やサポート体制の充実を語り、仕事への誇りを持つ様子が描かれています。

以上、業界や企業ごとに特色のある社員密着動画の事例をご紹介しました。自社の業種・職種に近い例があれば、動画制作の参考としてぜひチェックしてみると良いでしょう。

採用に効果的な社員密着動画を作るコツ

社員密着動画で高い採用効果を得るためには、企画段階からの工夫が重要です。視聴者である就職希望者の心に響く動画にするために、以下のポイントを押さえておきましょう。

ターゲット目線で動画構成を考える

まずはターゲットとなる求職者(視聴者)の視点に立つことが欠かせません。就活生が知りたい情報や疑問に思う点を洗い出し、それらを動画の中に的確に盛り込むよう意識しましょう。例えば、新卒向けであれば「入社後の成長環境」や「若手社員の一日」は興味関心が高いポイントです。中途採用向けであれば「その会社で実現できるキャリア」や「社風との相性」が気になるかもしれません。ターゲット層によって重視する点は異なるため、ペルソナ(想定視聴者像)を明確にして構成を練ることが大切です。

特に近年のZ世代は、企業のリアルな姿や働く環境に強い関心を持っています。「楽しく働ける職場か」「自分らしく成長できるか」といった点を重視する傾向があるため、動画内でもそうした情報を感じ取れるシーンを盛り込むと効果的です。求職者が動画を見終えたときに「この会社で働くイメージが湧いた!」と思ってもらえるような構成を目指しましょう。

採用向けの会社のアピールポイントを明確にしておく

社員密着動画とはいえ、自社の魅力を伝えるツールであることに変わりはありません。撮影に入る前に、まず自社のアピールしたいポイントを整理しておきましょう。自社ならではの強みや魅力を洗い出し、「その要素をどう映像で見せるか」を企画段階で検討します。

例えば、成長環境が強みならば「若手社員が挑戦している場面」や「先輩が丁寧に指導する場面」を撮影予定に入れると良いでしょう。福利厚生や待遇面を訴求したいなら「リフレッシュルームで談笑するシーン」や「社食でランチを楽しむ様子」を入れることで、働きやすさをアピールできます。また、企業理念やビジョンを重視している会社であれば、社員にインタビューして仕事を通じて感じている会社の理念を語ってもらうのも効果的です。

ポイントは、伝えたい魅力を押し付けがましくなく自然に織り込むことです。密着動画の良さはナチュラルさにありますので、「ここを見てください!」と強調しすぎず、シーン選びやコメント内容でさりげなく会社の良いところが伝わるように構成しましょう。

社員密着動画の制作にかかる期間と費用相場

社員密着動画を制作する際には、スケジュールと予算の見積もりも重要なステップです。一般的な制作期間費用相場について把握し、計画を立てておきましょう。

社員密着動画の制作にかかる期間

制作期間は内容や規模によって変動しますが、企画開始から完成までおよそ2〜3ヶ月を見ておくのが一般的です)。これは、事前打ち合わせ・企画シナリオ作成に1〜2週間、撮影日の調整と準備に数週間、実際の撮影(通常1日〜数日間)、その後の編集作業に数週間、といった工程を踏むためです。

もちろんプロジェクトの規模によって前後します。例えば、短い動画で撮影も1日だけ、凝った演出も少ない場合は1ヶ月程度で仕上がるケースもあります。一方で複数名の社員を別々の日程で撮影したり、映像に凝った演出を加える場合などは3ヶ月以上かかることもあります。社内のスケジュール調整(密着する社員や関係部署の都合)も考慮し、余裕を持った計画を立てることが大切です。早めに企画をスタートし、内定者の入社時期や採用サイトの公開時期に間に合うよう逆算して進めましょう。

社員密着動画の制作にかかる費用相場

費用については、動画の長さや撮影内容、クオリティによって大きく変わります。概算として制作費用は数十万円から場合によっては百万円超まで幅広いと考えておきましょう (採用動画の必要性と効果とは?)。ここでは目安となる相場感をいくつかご紹介します。

  • 短めの社員密着動画(3分前後): 比較的シンプルな構成であれば10万円〜30万円程度がひとつの相場です)。この予算内で企画・撮影・編集といった基本工程をカバーできます。ただし映像の質や演出を高めたい場合はもう少し費用がかかります。
  • 本格的なドキュメンタリー風動画: こだわって制作する場合、70万円〜180万円程度の予算になるケースもあります (採用動画の必要性と効果とは? )。撮影日数が増えたり凝った編集やナレーションを入れるほど費用は上がっていきます。大掛かりなプロジェクトでは撮影に複数日、編集にも長い時間をかけるため、100万円を超えることも珍しくありません。
  • 要素による費用変動: 動画制作会社に依頼する場合、費用は主に「動画の尺(長さ)」「撮影日数やロケ場所の数」「編集や演出の凝り具合」などで変動します)。例えば5分の動画より3分の動画のほうが編集素材も少なく安く済む傾向がありますし、撮影が1日で済むか2日かでも人件費等が変わります。複雑なテロップやCGを入れる場合も追加コストになります。

※もし予算に限りがある場合は、社内のリソースを活用して一部工程を内製化することも検討しましょう。例えば「企画シナリオ作成は自社で行い、撮影と編集だけ外注する」「社員インタビュー部分は社内で簡易に撮影して、編集でプロの手を借りる」など工夫次第でコストを抑えられる可能性があります)。完成度と予算のバランスを見ながら、どこまでプロに任せるかを決めると良いでしょう。

社員密着動画を制作する際の注意点

最後に、社員密着動画を制作するうえでの注意事項や気を付けたいポイントをまとめます。トラブルなく効果的な動画を完成させるために、以下を事前にチェックしておきましょう。

  • 出演する社員への十分な配慮: 撮影をお願いする社員には、事前に趣旨や撮影内容をしっかり説明し同意を得ておくことが重要です。「どのような一日を撮るのか」「動画はどこで公開されるのか」などを共有し、不安を解消しておきます。当日は業務の邪魔にならないようスケジュールを調整し、適宜休憩を入れるなど負担を軽減しましょう。リラックスしてもらえるよう撮影スタッフがコミュニケーションをとることも大切です。
  • 映り込む情報への注意: カメラには社内の様々なものが映ります。机上の書類やホワイトボードに機密情報が書かれていないか、パソコンのモニターに個人情報が表示されていないか確認しながら撮影しましょう。必要に応じて撮影前にデスク周りを整理したり、後から編集でモザイク処理を施す対応を取ります。また、動画にBGM(背景音楽)や効果音を入れる場合は、その音源の著作権にも注意が必要です。フリー音源を使うか、ライセンスを取得した楽曲を使用し、著作権侵害のないようにすることを徹底しましょう。
  • 公開前のチェック体制: 完成した動画は公開前に必ず社内でのチェックを行いましょう。出演した社員本人に確認してもらうのはもちろん、できれば法務部門やコンプライアンス担当者にも目を通してもらい、問題のある箇所がないか確認します。社外への公開コンテンツですので、コンプライアンス違反やプライバシー侵害、誤解を招く表現がないか最終確認を行ったうえでリリースしてください。

以上の点に留意すれば、安心して社員密着動画の制作・公開を進めることができます。

まとめ

社員密着動画は、実際に働く社員の姿を通じて会社の魅力を伝えることができる強力な採用ツールです。今回はその特徴からメリット・デメリット、事例、制作のコツ、費用や注意点まで幅広く解説してきました。社員密着動画を活用すれば、リアルな職場の雰囲気や社員の人柄を求職者に届けることで、入社後のミスマッチを防ぎつつ自社への興味関心を高めてもらう効果が期待できます。

特に昨今の採用活動では若い世代の共感を得ることが非常に重要です。密着動画で等身大の社員の姿を見せることは、「こんな先輩と一緒に働きたい」「この会社で成長できそう」と求職者に感じてもらうきっかけになります。そしてそれこそが、数ある企業の中から「ぜひ御社で働きたい!」と思ってもらう決め手につながるでしょう。

「社員密着動画を作ってみたいけれど、何から始めれば良いかわからない」「自社でも効果的な動画を制作したい」という場合は、ぜひサンキャク株式会社にご相談ください。サンキャクは企業の映像制作(ブランドムービーや採用動画など)に豊富な実績を持つプロフェッショナル集団です。企画の段階から撮影・編集・公開までトータルでサポートいたしますので、初めて動画制作に取り組む企業様でも安心して進められます。オンライン面談やお見積もりのご相談は無料で対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。社員密着動画を活用して、貴社の魅力を最大限に発信しましょう!

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